休日を思い切り楽しみ、リフレッシュしたところで、うっかり真っ黒に日焼けしてしまった肌に気づいた経験はありませんか？
サロンの中で、真っ黒に日焼けしたスタッフはなんとなく軽いイメージを持たれるかもしれないし、日焼けは肌によくないイメージもあるし…
そんな日焼けについて、そして黒く日焼けした肌のケア方法について詳しくご紹介していきたいと思います。
日焼けで肌が黒くなるのはなぜ
こちらでは日焼けをすると、なぜ黒くなるのか？そんな素朴な疑問について、まず紐解いていきたいと思います。日焼けの仕組みや種類についてお話していきます。
日焼けの原因
日焼けの原因と聞くと、なんとなく「紫外線」の３文字がでてくるのではないでしょうか？間違いではありませんが、紫外線に種類があるのはご存知でしょうか。
実は紫外線にはUVAとUVBの２種類があり、それぞれの肌にもたらすダメージには違いがあります。次で細かく説明していきます。
日焼けの種類
先ほど説明した紫外線の種類で、日焼けの仕方が変わってきます。赤く日焼けするタイプ、黒く日焼けするタイプ。同じ日焼けでも内容は違います。
・赤い日焼け
赤い日焼けの原因はUVBと呼ばれる紫外線で、UVBが肌表面に当たると赤くなったり、ひりひりと痛みを感じたり、みずぶくれができて火傷したような状態になります。この状態をサンバーンと呼びます。火傷の状態が落ち着くとメラニンが生産されます。
・黒い日焼け
黒い日焼けの原因はUVAと呼ばれる紫外線で、こちらは皮膚の奥まで届き、メラニンを大量に生産し、ゆっくりと肌を黒くしていきます。黒い日焼けは痛みをともないません。
メラニンの働き
日焼けは、紫外線がまず細胞へダメージを与えます。その時にDNAが損傷し、そのまま放っておくと老化や皮膚がんのリスクが高くなります。そこで体はメラニン（黒い色素）を増やして、紫外線をさえぎることで紫外線から肌細胞を守ろうとするのです。
こうして増えたメラニンは、ターンオーバーによって肌の外へと排出され、それを繰り返すことで黒くなった肌は元に戻っていきます。
肌のターンオーバーのメカニズム
次に、雑誌などに掲載されている化粧品の記事や、CMなどでよく耳にする「肌のターンオーバー」について説明していきます。
肌の構造
ターンオーバーの説明をする前に、肌の構造について簡単に説明します。まず皮膚は、表面から内側にかけて「表皮」、「真皮」、「皮下組織」の3層構造になっています。
さらに1番表面の「表皮」は表面側から「角質層」、「顆粒層」、「有棘層（ゆうきょく）」、「基底層」の4層からできています。
ターンオーバーとは
肌細胞は基底層で生まれ、だいたい14日かけて1番上の角質層まで上がってきて、さらに14日後にはアカとなってはがれ落ちるといわれています。これをターンオーバーと呼び、「肌の周期は28日」といわれるのはこの事からなんですね。
ただし、それは肌が健康でターンオーバーが正常に働いている状態での話。年齢によってターンオーバーは乱れていき、30～40代にはだいたい45日周期になるといわれています。
ターンオーバーの乱れ
では、ターンオーバーが乱れると肌への影響はどうなってくるのでしょうか。ターンオーバーが乱れると、メラニン色素がはがれ落ちずに肌に溜まってしまい、シミとなって肌に浮き出てきます。
そして古い角質が肌に蓄積され、スキンケアの成分が浸透しにくくなったり、保水力が悪くなり、乾燥しやすくなります。この状態が続くと、シワができやすくなってしまいます。
焼けて黒くなった肌を元に戻すには
日焼けで肌が黒くなる原理や、ターンオーバーについて分かってきたところで、今度は焼けて黒くなってしまった肌を早く回復させる方法について、お話していきます。
日焼け対策
まず気をつけるのが、今日焼けしている以上に肌を焼いてしまわないように、日焼け対策をしっかりとしましょう。せっかく元に戻すための努力をしていても、同時に焼けていては元も子もありません。
夏以外や曇りの日でも日焼け止めを塗る。外を歩くときは長そでやアームカバーを着けたり、信号待ちのときは木や建物の陰に入り、日差しを避けるようにする。など、日常から意識してみましょう。
十分な保湿
周期が延びてしまったターンオーバーを早めるには、保湿は必要不可欠になります。日焼けによる紫外線ダメージで荒れてしまった肌は、乾燥が進んでターンオーバーはどんどん低下してしまいます。それを防ぐためにも、十分な保湿を心がけるようにしましょう。
また、肌がまだ赤くひりひりしている時は、無理に美白化粧品などで対処しようとすると、炎症を起こしている肌には逆効果となってしまいます。肌を冷やす程度にとどめて敏感肌用などの肌への負担が少ないもので保湿をしっかりと行うようにしましょう。
ビタミンを摂取
ビタミンは、肌を健康的な状態に戻す手助けになる栄養素です。
ビタミンCは美白化粧品にもよく配合されていますが、メラニンを抑制する作用があります。ビタミンEやビタミンAは新陳代謝を活性化して、ターンオーバーを整える働きをしてくれます。
外側からばかりでなく、内側からのケアも非常に効果的で、重要だといえます。
美白化粧品を使用する
美白に特化した化粧品を使用するのは、黒く日焼けしてしまった肌を早く元に戻すための近道になります。
ただし注意したいのは、美白化粧品は一般的に乾燥しやすくなる成分が配合されていますので、十分に保湿する必要があります。
日焼けには、しっかりと予防と対策を
いかがだったでしょうか？日焼けで黒くなること自体は、細胞を守るという目的があるので悪いことではありません。
大事なのは、しっかりとターンオーバーの働きを整えて、生産されたメラニンの排出を活発にすることと内側からのケア、そしてそれ以上悪化させないように予防をすることです。
これらを守ることで、5年後10年後の肌はガラッと変わることでしょう。変わらなければ、待っているのはシミやシワだらけの老化が進んだ肌。未来の自分のためにも、今から少しずつ始められることから取り組んで、美白の若々しい元気な肌を目指しましょう。
