めざせ開業!一体いくら貯金が必要?

「今はネイルサロンで働いているけれど、いつかは独立開業したい!」そう思っている方は多いはずです。未来の夢に備えてせっせと貯金にはげんでいるのではないでしょうか。

しかし実際にいくらくらい貯金があれば独立開業できるのか、具体的な貯蓄金額をご存知ですか?もちろん多いに越したことはないですが、漠然としたまま過ごしていると独立するタイミングを逃してしまうこともあり得ますよ!

実際いくら貯蓄すればいいのか、なぜその金額なのかをキャリア17年ネイルサロン経営&ネイルスクール講師がお教えしましょう!

自宅or店舗?独立開業したいスタイルによって変わる

ネイルサロンは美容室などと異なり設備費用が少ないため独立がしやすい業種です。

実際には、自宅の一部をサロンとして開業するか、マンション物件をサロンとするか、テナントを借りるかによって大きく変わってきます。

今回は、ネイルサロン勤務をしていたネイリストがお客様を引き連れて開業する場合をモデルケースとします。

【ネイリストA子さん】

・ネイリスト歴3年、検定1級まで取得済
・東京都内の繁華街サロンで勤務している
・月の個人売上は50万ほど
・月にご指名くださるお客様が15名ほどおり、引っ張りたいと考えている。
・都心部は物件が高いため、沿線の郊外のマンション物件で開業を考えている

以上をふまえ、次項から項目別にシュミレーションしてみましょう

家賃

駅から近い、急行が止まる駅、など条件を挙げればきりがありませんが、東京都の郊外になるとワンルームマンションは10万以下と、手に届きやすい家賃になります。

済むわけではないのでキッチンにこだわる必要はありませんし日当たりが多少悪くても大丈夫です。物件契約をする場合、必要な初期費用は敷金・礼金・仲介手数料です。

通常は敷金が1~2か月の所が多いですが、物件によっては3か月~6か月というところもあったり、賃料に消費税が上乗せされる場合もあります。

□ここでは8万の物件を、敷金3か月・礼金1か月・手数料1か月と想定→40万円

設備・備品代

施術をするためのデスクやチェア、道具をしまう家具、サンプル棚など備品や家具代が必要になってきます。ネイル用品は、ネイリストなら既に持っていることが多いのであまりかからないかと思います。

以外にかかるのが電話機や冷蔵庫、プリンターなどの電化製品です。お客様が使用するチェアなどはこだわりたいですが、電化製品はフリマアプリやオークションなどで安く仕入れても良いでしょう。

自分のサロンに合う備品を探すのは楽しいものですが、こだわりすぎるとあっという間に費用がかさんでしまい、必要な個所にお金を使えなくなってしまいます!これについてはのちほど詳しくご説明しますね。

壁や棚は自分でリメイクしたり壁紙を貼ったりすることもできます。極力抑えたい項目だと肝に銘じてください。

□デスク・チェア・家電をネットで安く仕入れる→10万円

名刺、パンフレット、ホームページなど各種ツール作成

新たに開業するのですから、お客様にお配りするためのツールが必要になります。名刺やパンフレットなどはパソコンが使えれば全て自作できます。

ホームページについては難しそうと敬遠する方が多いようです。しかし「簡単なホームページを安く業者に作ってもらって、あとから自分で肉付けしよう」と安易に考えてはいけません!

プロに依頼すると高額ですし、素人があとから変えずらい(業者があえてそうしている)ことが多いのです。アメブロなどをやったことがある方なら十分に自作が可能です。カンタンに作れるホームページの指南書なども多数出ていますよ。

□作成のためのパソコン、ネット回線費用 →約10万円

広告宣伝費

かりにあなたが今現在、沢山指名客を持っているネイリストだったとしましょう。独立開業時に全員が来店してくれると思ったら大間違いです!

お客様は、あなたというネイリストが気に入ってる場合もあれば、そのサロンだから来ているということもあります。また、もとのサロンから駅が1駅離れるごとにどんどん失客していきます。

家賃が安いからといって10駅も先で開業した場合、あなたの指名客は最初の1回は来てくれたとしても、よほどのことがない限りあなたのサロンで常連客になってくれる可能性は低いでしょう。

前置きが長くなりましたが、最初は広告宣伝費にお金を使って欲しいのです。インターネット広告や、地域に配布するチラシ、クーポンサイトなどを使いましょう。

もちろん無料媒体を使ってもいいのですが、無料であるがゆえに競合他社が多く手間ばかりかかって効果があまり期待できません。そのぶん有料媒体の方が即効性が高いです。

前項の設備費用を抑えて、広告宣伝費にお金をかけましょう。ここではクーポンサイトの23区外の一番安い広告サイズの平均価格で試算します。

□クーポンサイト掲載 月8万円

忘れちゃいけない運転資金!

ここまで述べてきたのはあくまでも開業時の「初期費用」です。しかし大切なのはその後サロンが軌道にのるまでの数か月ぶんの「運転資金」です!

初期費用のことばかり考えてしまうと、サロンをオープンし数か月経過したときに予測通りに売り上げが立たず手元にお金がなかった・・ということになりかねません。

運転資金の算出方法は、家賃・光熱費など毎月かかる経費×3~6か月分あると良いでしょう。

□(家賃8万+光熱費1万+クーポンサイト掲載費8万)×3か月=51万円
※消耗品は入っていません

まとめ

では、ここまで試算した金額を合計してみましょう!

・家賃 →40万円
・設備・備品代 →10万円
・ツール作成代 →10万円
・広告宣伝費 →8万円
・運転資金3か月分 →51万円

合計111万円

いかがですか?
思ったより高かったですか?安かったでしょうか?

毎月9万円を貯蓄すれば1年で貯められる金額なんですね。そう考えると、漠然と「開業=お金がかかるから無理」と思っていた方も、これなら私にもできるかな?と思えるのではないでしょうか。

もちろん、立地条件や店舗規模によってこの金額は変わる場合があります。あくまでも参考にされてください。

独立開業をする=お店を新規オープンするということなのです。あなたは、いちネイリストから「経営者」になるのです。

最終的な自分のゴールを目指して、逆算し準備をしましょう!!

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