憧れの有名人オーナーのネイルサロンに転職!そこで待ち受けた落とし穴とは。

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ネイリストであれば、いつかは将来自分のネイルサロンを開きたいと思われている方も多いはず。

最近では、モデルやタレントなどの著名人もネイルサロンオーナーになり、中には成功を収めている方なども増えました。

やはり、もともと知名度もあり、PRもうまく、華やかさを前面に出している分、集客も有利な点は多々ありますよね。お客さんならずとも憧れを持つのは当然で、自分のキャリアのためにも次のステップに進みたいネイリストの転職候補に挙がりやすいもの。

ただし、華やかさだけに目が行ってしまうと転職後大変なことになる可能性も・・・。

今回は、とある有名人オーナーのお店に転職した体験を持つA子さんにお話を伺ってきました。

憧れの有名店に念願の就職

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当時の様子を少し詳しく教えてください。

私はネイルスクール卒業後、とある全国展開しているネイルサロンで3年ほど経験を積みました。

このサロンで無我夢中でやっているうちにお客様にも恵まれ、少し余裕も出てきたころ、一度有名人が来るようなお店で自分を試してみたいと思ったんです。

そこで当時、雑誌やSNSでもよく出ていた有名人オーナーのネイルサロンに思い切って転職をしました。

転職にあたっての待遇や条件などはいかがでしたか?

実は、当時はとにかく憧れの気持ちが強く、待遇云々まで頭も回らずで…。最終面接でオーナーに会えた感激もあって、『働けるだけで幸せだ』と交渉も何もせずに盲目的に入ってしまったんです。

リアルな待遇は前職と同じか、むしろ少し低いくらいの金額だったと思います。

とはいえ、実際にまだまだ技術も磨かなければいけませんでしたし、そんな中、お店のブランド力がモチベーションにもなっていたので、不満もなく最初は嬉々として働いていました。

念願のサロンに転職、キャリアも磨けて日々充実しているとなると、順調な滑り出しと言ってよさそうな気がしますね。

そうですね、当初は良かったのですが…実は、この後、様々な問題にぶつかることになりました。

待ち構えていた二つの問題

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①お店の体制(仕組み化)が全く整っていなかった

オーナーの知名度もあり、ほぼ紹介制でも予約でパンパンのようなお店でした。

当時は本当に忙しくて、入店当初は先輩について学ぶ予定が、ふたを開けてみるとほぼ研修はなく、結局自力で何とか乗り切るしかありませんでした。

営業面から言えば、オーナーの力あってこそでしたし、そういう部分も含め、いい意味でも悪い意味でもワンマンオーナーだったので、こちらも結果を残すために昼も夜もなく働いて、月の休みは2日あるかないか…一緒に働いているスタッフとの連携が全く取れていなかったように思います。

それでも感覚が麻痺していましたし、認めてもらいたくて働きつめた結果、生理がとまってしまったことも。体にてきめんにきましたね。

②徐々に認められてくるとオーナーの態度が激変!

大変だと言いつつも、1年ほど働いているうちにはお客様もついて下さり、タレント、読者モデルの方などからの指名も頂けるようになってきて、同時に私自身が雑誌取材などを受ける機会も増えてきたんです。

そのころからです、明らかにオーナーの私への対応や待遇がおかしくなってきました。「ファンを作れ」「売り上げを上げろ」と言いつつも、いざリピート客が増えてくると何となく面白くない…いわゆる女性的な焼きもち感覚ですよね。

独立されてしまうという思いもあったのかもしれません。自己顕示欲が強い方でしたし、今考えれば仕方ないかと割り切れるのですが、当時は理不尽なやり口に我慢ができなくなってしまって、その後結局辞めることになってしまいました。

多かれ少なかれ、こういったオーナーとの関係性で悩むネイリストは多いですよね。結局この後はどうされたんでしょうか?

当時独立することも考えたりもしたのですが…実は、以前勤めていた会社にもう一度誘われて戻ったんです、役職付きで(笑)やはり、古巣ということに加え、全国展開していることもあり、教育制度や福利厚生はしっかりした会社だったこと、反省も踏まえて自分のフィールドとして安心して働ける環境を求めました。

せっかく身に着けてきたものを後輩たちに教えたい気持ちもありました。役職付になったのは、やはりあのオーナーのもと武者修行した功績を認めてもらい、雑誌などにも自分の名前が掲載されたことも大きかった。

自分でもやりきった自負もあり、自然とお給料にも跳ね返ってきましたから、そういう意味ではいい経験ではあったんですよね、もう一度はできませんが(笑)。

当時の経験を経て今思う事

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大変だった時代を乗り越えて、現在は納得の行く働き方をされているのですね。振り返って何か一言お願いします。

若いうちにはいろいろな経験をしてもいいと思うんです。チャレンジ精神はとても大事ですから。

ただ、私が経験したオーナー店のような働き方は、やはりリスクが高い。健康を害してしまうかもしれません。中に入ってみないとわからない実情はあるにせよ、転職するときにきちんと確認しておくべきこと(福利厚生などは特に)は押さえ、働き方のイメージがしっかり沸くかどうかは大前提としてのポイントかとは思います。

サバサバと気持ちよくインタビューを受けてくださったA子さん。現在は現場の仕事を少し離れて管理職としてのお仕事がメインになっているそうです。ネイリストとしてどんな働き方ができるのかをいろいろと考えさせてくれる取材となりました。

※なお、こちらの取材であがった話題は、有名人オーナー店すべてがそうだと言っているものではありません。あくまでひとつのサロン事例ですので、誤解のないよう宜しくお願いいたします。

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