ネイルニッパーってどうやって使ってる?

ネイリストの命とも言えるニッパー。毎日のサロンワークで欠かせないものですよね。私のネイルスクールでも生徒さんから「どのニッパーがおススメですか?」と非常によく相談を受けます。

一つ一つが決してお安くはない分、購入するさいに失敗はしたくないもの。ネイルスクール生向けからプロ向けまで、ニッパーの選び方やメンテナンス方法をご紹介いたします!

初めてのキューティクルニッパー

ネイルスクールに入ると教材で渡されるニッパーをそのままずっと使っているということはありませんか?

スクールの教材は、なかには高級なものを導入しているところもあるかと思いますが、だいたいが「ジュニア用」のような言わば初心者モデルであることが多いです。

ジュニア用はプロモデルに比べ大きさや刃先が小さく小ぶりに作られていることが多く初心者は持ちやすいです。価格が抑えられているぶんプロモデルよりはランクダウンするため、鋼の質が少し劣ります。

買い替え時っていつ?

キューティクルニッパーの買い替え時は、ズバリ「切れなくなったら」です!ひとくちに切れなくなったらと言っても、ルースキューティクルが切れないのか、サイドウォールのハードスキンが切れないのか、またハンドかフットによっても異なってきますし、技術者の技量によっても切れ味が異なってきます。

ベテランネイリストなら少し使っただけでニッパーの刃がダメになっているかすぐにわかるのですが、ネイル検定3級や2級受験者などネイルケアの初心者は自分ではわかりずらいですよね。

かんたんな刃のチェック方法をご紹介しましょう。

刃先曲がりチェック

刃を開いたらご自身の爪で刃先の内側を撫でてみてください。
先端に引っかかりがあるようだったら刃が曲がっている可能性が高いです。

刃先欠けチェック

光にすかして刃先を軽く閉じます。閉じた刃の内部に隙間があいていると欠けていることが多いです。
どちらもそのままでは使えないので早急に研ぎにだしましょう。

研ぎの頻度はどのくらい?

ニッパーは非常に小さな刃物のため、美容師さんのハサミのように何度も研ぐことができません。何度も研ぐと刃先が薄くなりどんどん切れ味がなくなっていきます。

プロのネイリストは多くて2回程度、それ以上は買い替えています。よって、一生ものというよりは消耗品になります。メーカーによっては、購入すると「研ぎ1回無料チケット」がついている場合もあります。

研ぎの値段はメーカーによって異なりますが大体¥3000前後です。メーカーに直送して受け付けてもらえる場合と、ネイルショップなどの代理店を通さなければならない場合もあります。直送の方が早く仕上がるので急いでいる時はメーカーに出すことをおススメいたします。

検定時期などは混みあうため、早めに研ぎに出されることをおススメします。また、研ぎに出している間のスペアのニッパーも必要になります。サロンワークの場合、ハンドのニッパーはスペア含め2つ、フットに1つ、合計3つあるのがベストです。

選び方

ニッパーは、一丁(ニッパーを数える単位は“丁(ちょう)”です)が数千円のものから5万近くまで金額の幅が広いので選ぶ際に迷ってしまいますよね。

刃物類は、台所の包丁も含め「値段と切れ味が比例」します!プロのネイリストがサロンワークで使用するのなら、安いニッパーを買ってもお金の無駄といっても過言ではありません。

逆に高いほうが良いかというと、もちろん質が良いのはもちろんなのですが、「一定以上はその方の技術レベルによって異なる」
ということが多いです。

ネイルを習いたての生徒さんがいきなりプロ仕様の切れ味の良いニッパーを使ってしまうと、刃の当て方がわからずおそらく出血させてしまうでしょう。

よって、スクールの教材にあるようなジュニアモデルのほうが扱いがしやすいです。逆に、ネイルケアの技術がそれなりにある方は最低でも1万円以上のプロモデルを購入することをおススメします。

安いからフリマアプリで買っちゃダメ?

最近、生徒さんからよく聞くのが、フリマアプリやオークションなどで購入したけれど届いたものが切れなかった、という失敗談です。
刃物は使っている人の切り方や持ち方により刃先の負荷のかかり具合が異なります。

人によっては使えるけれど別の人にとっては使えない、ということもよく起こりえます。できれば実物を見て、なるべく新品を購入されることをおすすめいたします。

もちろんなるべく安く購入をしたい、という方もいらっしゃると思いますので、このようにネット等で購入される場合は商品説明の文章は参考程度に、使えなかったのは自分の技術や知識不足のせいと思い、万が一のリスクも承知した上での購入をおススメします。

高いのと安いの、何が違うの?

安いものと高いもの、何が違うかというと鋼(はがね)の質とバネの質です。鋼は合金やステンレスなど様々な種類があります。高額のものであるほど錆びずらく長持ちします。ケアのとき濡らしてつかうためさび付きやすいのです!

バネは、開閉をするための刃先の内部にあるスプリングの部分です。高額のものは開閉がスムーズで手首や刃先に負担がかからず使用することができます。

使い込んでくると開閉しずらい感じがしてきます。「ナントカとはさみは使いよう」と言うように、技術のある方なら使えない事もないのですが、ネイルケアに自信のない方がそのまま使っていると思うように切れず無理な力をかけてしまい最悪出血ということもあります!

まさに、ニッパーは「道具は人を選ぶ」と言える、最たるアイテムでしょう。

メンテナンス

先述したとおり、ニッパーは基本的には1~2回しか研ぐことができません。しかし日々のメンテナンスによっては寿命を延ばすことができるんですよ!

毎日のケア
使い終わったらそのつど刃先をエタノールを含ませたコットン等でやさしく清拭しましょう。ステリライザーに入れたままにしているとダストがついたり刃先がかかるため、キャップをして負担のない場所に刃先を上にして保管します。

数日に一度のケア

ニッパーの刃先を優しく全開してください。刃のかみ合わせ部分にダストなど汚れが溜まっていませんか?ブラシやスティックなどでキレイに掃除し、ニッパー用のオイルをつけておきましょう。

この部分に汚れがつまった状態でいると、開閉のたびに異物を挟んでいることになり刃先に負担がかかり、寿命を縮めます。

その他

検定試験や本格的ネイルサロンでは、指をお水につけてふやかすウォーターケアを行っていますが、ジェルネイル専門店などはドライケアという乾いた状態で押し上げる技法を取り入れています。

ドライケアを頻繁に行っていると、ウォーターケアのみにくらべて刃先の寿命を著しく縮めます。

ニッパーは本来ルースキューティクルのような柔らかいものを除去する用具のため、ドライな状態でカットをする作業をするために設計されていません。

ドライケアを頻繁に行う、という方はニッパーも最低でも1年に1度くらいの頻度で研ぎや交換をするようにしましょう。

さいごに!ネイルニッパーのメンテナンスもお忘れなく!

ここまでお話したのはキューティクルニッパーについてでした。

サロンワークではナチュラルネイルをカットするネイルニッパーも必要ですよね。ネイルニッパーもキューティクルニッパーと同様に研ぎが必要です。

切れ味が悪いネイルニッパーを使用していると二枚爪を起こしやすいのです。負担なくサクッと切れるネイルニッパーを使用しましょう。

ネイルニッパーはもともと爪のような固いものをカットするために設計されています。キューティクルニッパーと異なり何度か研ぎに出せますので刃先を折ったりしない限り長期間使用することができます。

あまり買い替えないことを想定し、最初から良いものを購入してしまって大丈夫ですよ。あなたにとって、ぴったりのニッパーが見つかりますように!!

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