ジェルはどれくらい持つの?セルフオフは大丈夫?

長持ちが当たり前のジェルネイル。
「どれくらい持ちますか?」というお客様からのご質問に適切に解答できていますか?

「個人差によります」というだけではなく、おおよその日数やそれ以上長持ちさせたい場合の対処法やリスクなどをきちんとご説明し、お客様と信頼関係を築きたいですよね!

キャリア17年ネイリスト兼ネイルスクール講師が解説します!

ジェルネイルの持つ周期は平均して「約3週間」

そもそもジェルネイルはどれくらい持つものなのでしょうか?
じつは、一般的なソークオフジェルの場合約3週間程度をめやすにメーカーが開発していることがほとんどです。

せっかくジェルをするのに1週間で剥がれてしまってはポリッシュとかわりないですよね。人の心理状況として「ある程度持った」という平均的な日数の経過の平均が約3週間になります。

サロンからも3週間後の予約を促すことが多いです。

では、それ以降の日数を持たせたい場合はどうでしょうか?

それは、

・付けている人の扱いやもともとの体質など「お客様側による理由」
・プレパレーション方法や素材選び、塗る厚さなど「ネイリスト側による理由」

この2つに分かれます。
次項で詳しくご説明しましょう。

一か月持つのには、ネイリストとお客様両方の理由がある

よくSNSなどで「一か月後もこんなにぴったりついています」という、根元が伸びきったジェルネイル写真がアップされています。
注意して欲しいのは必ずしも「1か月持つ=当たり前」ではない、ということです!

前項では、長持ちには「お客様」と「ネイリスト」それぞれの理由があるとお伝えしました。

約1か月持たせられるお客様は、最初に爪を短めにしていたり、極力指先を使わないよう意識していたり、水仕事や料理などの頻度が少なかったりします。

ネイリストの場合だと、サンディングをしっかり行ったりプライマーを塗ってみたり、耐久性を出すために素材にこだわったり等、あらゆる工夫をこらしています。

このように、ネイリストとお客様双方の理由があってこそ、一カ月の長持ちが実現すると言えます。

長持ちさせることのリスク

長持ちさせるためにネイリストは技術や素材であらゆる工夫をしています。

サンディングやプライマーを使用すれば、やらない時よりも爪は痛みますし、耐久性を出すために固さのあるジェルを厚く塗れば、付けている時は硬く頑丈に感じますが、オフをしたときに中が痛んでいる可能性だってあります。

また、一カ月という日数はそれなりの時間経過です。
ヘアスタイルだって一か月経てば、ぱっと見ではわからなくても髪が伸びてきてうねりが出てくるしヘアカラーが褪色してきますよね。

ネイルの場合、爪が伸びることにより指先に日常生活の衝撃がどんどん加わっていきます。

爪のサイドなど分かりずらい部分がリフトしてくることもあるし、ワンカラーやデザインを沢山いれている場合は中浮きしているかが分かりずらいのでグリーンネイルを見落としてしまう場合もあります。

とくにこれからは高温多湿の夏シーズン。グリーンネイルなどのトラブルの可能性が高くなります。

さらには、1か月ジェルを持たせてもオフをしたら中浮きやサンディングのしすぎで爪が痛んでることだってあります。お客様に長持ちさせることのメリットとデメリット、起こりえるリスクをきちんとご説明しましょう。

セルフオフは爪が痛む?

サロンでやったジェルを自分でオフをしているという方も少なくありません。
でもちょっと待って!そのやり方、本当に合ってますか?

一般的なオフの仕方は

①ジェルの表面を傷をつける

②アセトンに浸ける

③溶けてきたのを取り除く
です。

サロンでオフしてもらっているのを見て「これくらいなら自分でもできそう」と思いますよね。適切に行うぶんにはセルフでオフをしてもかまいません。

しかし、注意したいのは①と③です!

①で傷をつけるとき、プロと違って「溶けずらいトップジェルの層を削る」ということが一般の方には至難の技。
削りすぎて自爪まで削ってしまったり、削らなさ過ぎて全然ジェルが溶けないということがあります。

③に関しては、ジェルを少しアセトンに浸しておくと表面が少し柔らかくプヨプヨしてきます。
一般のお客様はオフが出来るくらいに溶けたかの判断ができませんので、この状態を「ジェルが溶けている」と勘違いして一気にスティックで剥がしとってしまう方が非常に多いです。

これではジェルをむしっているのと同じなので確実に爪が痛みます!
お客様からしてみれば、「ネイルをしてもらうならまだしも、オフをするのにお金がかかるなんて・・。」とモヤモヤしていらっしゃるでしょう。

しかし、セルフジェルと異なりプロがしっかりと長持ちするように付けたジェルはオフも素人が出来るレベルのものではありません。
お客様にきちんとご説明し、サロンでのオフをしてもらうようおすすめしましょう。

オフのみのお客様には爪を育てるストーリーを考えよう!

本当にお客様と信頼関係が築けているネイリストはジェルオフのみでいらしたお客様のことも大切に考えます。

長期間ジェルを付けている方は厚みに慣れてしまっているので、オフすると久しぶりの自爪が薄く感じてしまったり、爪が折れやすくなります。

お客様に、ご自宅での手の扱い方や、痛んでいる爪のホームケアやり方、どのくらい続けると効果があらわれるのかをきちんとご説明しましょう。

そうすると、お客様は「痛んでるのは一時的なもの、ジェルをつけていたことが悪かったことではない」と感じてくれて、またジェルをしたいと思ったとき再来につながります。

まとめ

サロンワークではジェルネイルを新たに付けることのほうに意識が集中してしまいがちです。しかし、一人のお客様が永遠にあなたのサロンでジェルを付け続けるという保証はありません。

お客様から「ジェルを辞めたい」と言われたときに、「失客した」と焦るのではなく、お客様のその後の爪のことまでも考えて接客ができているか、見直してみてくださいね!

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