ネイリストさんだけでなく、どんな職業でも接客の悩みはつきないもの。でもネイリストという職業上、お客様との距離感がかなりの至近距離であることや、マッサージなどと違って完全に「対面状態」の時間が長いことなど、やはり少し特殊な環境での施術・接客です。同じ姿勢で集中力を途切れさせることなく、会話に頷き、時には感想やアドバイスまでしっかり受け答えして仕上げていくその時間で消費する体力気力はいかばかりか…。
加えて時には「ちょっと大変な」お客様も相手にするようなこともあれば、知らず知らず、ストレスがたまってしまいますよね。
でも、このストレスあなどるなかれ。結局ストレスが溜まりすぎてしまうと、心にダメージを与え、心が弱ると結局体を壊してしまうことになり、最悪は続けられなくなる…そんなことにも。これを「仕方がない」とあきらめずに何とかうまくやれる方法を探したいものです。
お客様への接し方の「癖」を把握すること。
接客スタイルにも様々あると思います。ただリピーターになる方は、どういうお客様であっても、きっとあなたの何かが気に入って来てくださっているはず。その「何か」がいい面で作用している時はOKなんですが、「ちょっときついな」という時は、少し客観的な目線で自分の接客スタイルを見直してみることが大事です。
例えば、どうしても対話の中で相手に引っ張られてしまうタイプの人は、感情のふり幅も大きくなってしまいます。それであれば、頷くにしても相手に意識を向け過ぎることがないように工夫するといいですね。あくまで一例ですが、全部に深く頷くのではなく、3回に1回だけしっかりと頷いてみたり、頭の中のどこかで少し違うことに意識を向けつつ、自分の中の第三者がお相手をしているようなイメージを膨らませたり。このあたりは、手探りでトライするしかないのですが、要は、引っ張られないだけの「軸」や「線」を自分で引けるようになることも、ネイリストを続けるには大事なことです。
ただ、この「癖」のようなものは、自分では気がつけない場合も多々ありますので、職場の先輩などからのアドバイスを受けるのもいいかもしれません。
根本的に一番大事なことは健康体を維持すること
ちなみに、本当にしんどいな、という時には、本当に一定期間早めにリセットすることもとても大事です。結局、弱っているときに、または頑張ろうとするモチベーションの貯蓄高が全くない中では、いい接客はできません。普通の友人関係だって、元気な時はなんとも思わない一言が、体調不良だったり傷心のときに聞くとぐさっと刺さること、ありますよね。それと同じで、根本が弱っているときにあがいても、接客にも表れてしまいますし、あまりいい状況を生みません。ただ、ここの「休む」という見極めのタイミングだけは、自分でしっかり自分に向かい合っていないとまず気づかないんです。このサインに気づくか気づかないかが、ネイリストとしての今後を左右することもありますから、しんどいときこそ、原因も含めて自分と向かい合う時間を作ってみてくださいね。