現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり Vol.3 〜独学でネイル資格を取得、”ベース一層残し”の技術も持つ。プライベートネイルサロンA-nail ありちゃんさん〜

「現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり」第3回目は、自爪を削ることなくネイルのリペアが可能な「ベース一層残し」を独学で習得されたネイリストありちゃんさんの体験談です。この技術は、スクールへ通っていたとしても簡単に身につけられるものではなく、ネイルオフの際に爪への負担が少ない分ネイリストにはかなりの技術力が必要されます。

今回の体験談では、独学で「ベース一層残し」の技術を習得するまでにおこなった工夫や、ホームサロンを開業しネイリストとして働く現在までの道のりについて語っていただきました。

特に「スクールに通う時間がないけどネイリストになりたい」「自宅でネイルの勉強をしたい」と思っている方には参考にしていただける内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

ネイル業界へ入るまで

私は、子供の頃から絵を書いたり、お人形や自分の髪の毛のアレンジをしたり、爪にマニキュアをして爪楊枝でお花を書くなど、お洒落が大好きで憧れがありました。

高校を卒業してからは専門学校に進み、夢だった美容師として数年間働きました。

その後、結婚を機に美容師はやめることになり、少し物足りないなという気もしていましたが美容師の時には伸ばすことができなかった爪を伸ばし、真っ赤なネイルができるようになったことはとても嬉しかったのは今でも覚えています。

転機が訪れる

結婚後は、妊娠・出産としばらくは忙しい毎日を過ごしていましたが、一人目の娘が幼稚園へ行くようになり、二人目の娘もとても良い子ちゃんでいてくれたので、少しずつ自分の時間を持てるようになっていきました。

そんな時に高校時代の同級生から結婚式に呼ばれる機会がありました。

結婚式へ行くのだからとヘアアレンジにはこだわり、ドレスもばっちり購入して久々のお洒落でウキウキしていました。会場には高校時代の友人も数人おり、顔を合わせたのは久しぶりだったのですが、その時にとても驚いたことがありました。

それはとある友人が可愛い付け爪をしていたことです。花嫁さんでなくてもきちんと爪のお洒落をしている友人をみて素敵だなと思ったのと同時に、私は指先のお洒落を忘れていたことにショックを受けました。

ネイルの勉強はやっぱりやりたかったこと

友人の結婚式に行ってからは、ネイルを楽しみたいと思う反面、主婦である私には爪のお洒落は向いていないのではないかという諦めもありました。なぜなら、家事をしているとマニキュアはすぐに落ちてしまいますし、自分で塗るとキューティクルに流れてきたなくなります。そして、付け爪は子供がいるのでできないと思っていたからです。

そんな時でした、妹から「この前テレビで見たけどネイルを勉強する講座があるよ。お姉ちゃん気になるならやってみたら?」とネイルの勉強を勧められたのです。

最初は、「もう28歳だし、今からネイルの勉強を始めるのは遅いのでは…?」とも思っていたのですが、やはりずっとやってみたい事だったので、自分のためにネイルの勉強をしようと思い直し、早速ネイルの通信講座を探して申し込みました。

通信講座でネイルの勉強を開始

ネイルの勉強をするのに通信講座という形を選んだのは、小さな子供が二人いるのでスクールに通うのが難しいという理由からです。
私が受講したのは「ネイリスト養成講座スタンダードコース 」という講座で、ネイルについて一通りの勉強が家できるように、スカルプチュアの添削があるコースを選びました。

内容としては、

1.ネイルケア
2.カラーリング
3.ネイルアート
4.チップラップ
5.チップオーバーレイ
6.スカルプチュア

という流れで6つのステップに分かれており、ネイルの基礎からスカルプチュアの技術まで学ぶことができます。

教材が届いてからは、近くに住んでいる妹の手を借りて毎日のようにポリッシュを塗る練習をしていました。 協力してもらっていたおかげもあり、ネイル検定3級に合格することができました。

ジェルネイルの勉強は独学で

ジェルネイルに関しての勉強は完全に独学で行いました。この時に参考にしたのは、ネイル雑誌やブログです。 特にブログでは、筆の動かし方、ベースジェルの塗り方、フレンチのライン取り、トップコートの盛り方、など分からないことを検索して調べるようにしていました。

実際に練習する時は妹の爪を借りたり、自分の爪に施術していたので、私の爪を見た友人が「私もしてほしい」と声をかけてくれるようになり、沢山の友人がジェルネイルの練習に協力してくれました。

ベースジェルへのこだわり

ただ、友人への練習といっても材料費は少し頂いており、もちろん適当にするわけにはいかないので毎回気をぬかずに施術をしていました。

しかし、時々施術してから一週間ほどで、施術したネイルがポロッと取れてしまうといった事態が起こるようになったのです。そして原因を考えたところ、使用しているベースジェルに原因があるのではないかと私は思うようになりました。このベースジェルについてはとても悩みましたが、独学であるため、相談しようと思ったところでできる相手がいなかったのです。

そこで、再び本やブログを利用してどのベースジェルが良いのかを調べることにしました。爪の水分量や油分は人によって様々なので、ベースジェルの持ち具合には個人差がありますが、なるべく長持ちしてくれるジェルを選びたかったので、

・粘りが強いジェルのほうがサイドに流れにくく、持ちがよいのか
・サラッと薄付きのほうが持ちがよいのか
・どんなタイプのジェルが自分にとっては塗りやすいのか
・バイオジェルというのは定着の良さでは評判が高いが、持ちは本当に良いのか

など、いくつかのチェック項目を設けて自分の爪に塗ったり、友人数名に協力してもらいながら様々なジェルを試しました。

そうして現在使用しているベースジェルにたどり着いたわけですが、このベースジェルにたどり着くまでには本当に沢山のベースジェルを研究したのです。

定着の良いジェルはオフが大変

現在サロンで使用しているジェルは、定着が良く浮きにくいのでとても良いジェルと巡り会えたと思っています。

しかし、私やお客様にとって相性の良いベースジェルは、定着が良い分オフするのも大変なのです。 お客様がご自分でオフをされて来ることもあるのですが、そうするとジェルだけを上手く取り除くことができておらず、爪が一層削られてしまい薄くなっていることがありました。

サロンでジェルをオフするときも、一回ではオフしきれないベースジェルが爪に残っています。完全にオフするためには爪を削ったり、薬品を使用する工程を何度かくり返さなくてはならないため、爪への負担も大きくなってしまうのです。

そうしたジェルをオフする際の問題点から私は「爪に残っているジェルはこのままではダメなのだろうか?」と疑問を持ち始めました。

ベース一層残しの技術を習得

ある時ふと見たブログの中に、「ベース一層残し」というキーワードを見つけました。

ベース一層残しとはジェルオフの方法の一つで、そのブログで紹介されていたのは、一度乗せたベースジェルは残したままネイルマシーンで表面をオフすると言うやり方でした。 この方法であれば、お客様の爪にも負担がかからない、そして時短にも繋がると思い練習してみることにしたんです。

最初の頃はマシーンの扱いも上手ではなかったので、DVDを見ては実際に妹の手を借りたり、自分の爪で練習したり、チップを削って練習もしました。実際にお客様のネイルをオフするまでは、1年くらい練習したと思います。

プライベートネイルサロン A-nailについて

ネイルを始めた頃は子供が小さいと言うこともあり、お客様は1ヶ月に2~3名程でしたが、しばらく続けていると、ありがたいことに紹介で来てくれるお客様も徐々に増えていきました。

今ではホームサロンとしてやっていけるほどで、毎日予約で埋まるくらい忙しいサロンになりました。 これからもしっかりお客様の声に答えられるようなサロンで頑張りたいと思ってます。

家庭とサロンの両立

普段の家事があるのももちろんですが、今では3人の子供がいて、加えて週2回甥っ子3人を預かることがあります。そして現在は、子供の学校で役員にもなっているのでネイルの仕事にだけ時間を使えるというわけではありません。

毎日のように子供達を習い事に連れて行くので、その時間までには必ずサロンの仕事が終われるように、スケジュール管理はしっかりしています。

お客様から急なお直しなどがあるときも隙間時間に入れて対応していますが、学校役員をしていると色々とスケジュールが狂ってしまうこともあるので、そんな時は主人にも子供の習い事のお迎え等協力してもらっています。

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これからネイリストやネイル業界を目指す方へのメッセージ

私は主婦ということもあり、自由に使える時間が限られていたため、ほぼ独学でネイルの勉強をしました。

独学でネイリストを目指すのは、スクールに通うよりも道のりは遠いです。しかし、毎日かかさず少しの時間でもみつけて練習をすれば、必ず上達することはできるのです。 私もまだまだ課題は沢山あり毎日が勉強の日々ですが、少しでも苦手なものが上達すると、とても嬉しいです!

私がネイルの勉強をしてみたいと思ったのは28歳で当時は「もう遅いかな?」と思うこともありましたが、諦めてしまったら終わってしまうので家でもできる通信講座にすぐに申し込みをしました。ネイルを勉強してみたいと思ったら直ぐに取りかかってください。興味があることならば、必ずやって良かったと思えるはずです。

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