上手に学ぶコツは?上達する人しない人

こんにちは。私はネイルサロンでの人材育成やネイルスクール講師など「教える」立場に特化したネイリストです。

日々、スクールで教えていて沢山の生徒さんのお悩みに遭遇しますが、一番多い悩みは、「なかなか技術が上達しない」「(検定に)合格しない」です。同じ時期に入学して同じ頻度でネイルスクールに通っているはずなのに、気が付いたら他の人の方が自分より上手になっていた・・、という経験はありませんか?

もちろん練習量の差もありますが、「学ぶのが上手な人」って、少なからず存在します。これはご本人の資質によるものが大きいです。
でも、「上手な学び方」って今まで学校できちんと教わった方はとても少ないのではないでしょうか?
ましてや美容技術ならなおさらです。

今回は現役ネイルスクール講師の視点から、上達する人・しない人、上手にネイル技術を学ぶコツをお伝えしたいと思います!

上達しずらい人

今まで一万人近くの生徒を指導して来ましたが、他の人より上達が遅かったり検定になかなか合格しないなどの方の共通の特徴を挙げてみました。

説明をきちんと聞けない

先生の実技デモや説明をしている途中で次の作業を始めてしまったり、独自の解釈のまま進めてしまう人は要点を聞き逃していることがあります。

言い訳をする

「モデルさんがなかなか見つからなかったから不合格だったんです」
「今回は忘れちゃったけど本番はちゃんと持ってきます」
など、自分自身に何か理由を作って言い訳をしてしまう人は、本番でも同じミスをしたり同じ間違えを繰り返すことが多いです。

ノートをとらない

デモが始まってもただ見ているだけだったり、黒板に書かれたものだけをその通りに書くだけの、「受け身」の人。もしくはデモを見るのとノートを取るのを同時に行うスキルがなく、理解が未消化になってしまう人。
このような人は自宅で復習をするさいにノートを活用することができません。

目標がない

いつまでに検定に受かるか、いつ就職するかなど具体的な目標がない人。
検定も時期が来たから申し込んだだけ、というだけでは練習にも身が入らず何度も不合格が続きモチベーションの低下を招きやすいです。

上達しやすい人

では、上達しやすい方はどのような特徴があるのでしょうか!?
短期間で上達したり、検定に一発合格した方に見られる共通の特徴を挙げてみました。

素直な人

時には先生からダメだしを食らうこともあるかもしれません。しかし落ち込んだり卑屈になったりせず自分の反省点を素直に受け止め次に生かせる人は上達が早いです。

積極的に質問やノートを取る

言われなくても「とりあえずメモる!」ことをモットーにしている、初歩的なことでも恥ずかしがらずに積極的に質問する人は疑問を解決してから次に進むことができます。

目標設定をする

「2年以内にサロン就職する」「1年半以内にすべての級を合格する」「そのためには次回の2級は一発合格する」など、逆算してスケジュールを立てて行動している人は短期集中できるので良い結果を生み出しやすいです。ゴールが決まっていないと、だらだら続けることになり時間もお金ももったいないですし、やる気もなくなってしまいますよね。

コミュニケーション能力が高い

一人で練習をしていると「今日は疲れたからさぼっちゃえ」など行きづまりがちです。そんなとき一緒に練習したり励ましあえる仲間の存在って本当に重要です!

短期間で合格している人はスクールで積極的に声をかけたり友達を沢山作っています。相モデル練習をやりっこしたり、グループラインで検定に向けての情報交換をしあったりしています。こういった能力は、接客業であるネイリストに必須です。スクール生のうちにぜひ培っておきたいですね!

いかがでしたか?ご自分に当てはまるものはあったでしょうか?まずは日々のネイルスクールでの学習態度を振り返ってみましょう。

技術を学ぶコツ

高校や大学の講義などの座学と異なり、実技の学び方って黒板に書いてくれる訳ではないので難しいですよね。
私自身はネイルスクールや美容専門学校など、美容技術の学校は3つ通いました。講師経験だけでなく自分が生徒だった時の経験からおさえておきたいポイントをご紹介しましょう!

1.ノート技術をあげる

ノートにとることで情報が頭にインプットされますし、授業後も復習をすることができます。
いわば、自分のノートは自分だけのオリジナル教科書とも言えます!そのためには復習時にわかりやすくなければいけません。

・ノートは手のひらサイズ、方眼紙タイプ
デモを見るときは、立ったり移動したりすることがあるので手のひらに持って書けるサイズが必須です。
ネイルの場合、プッシャーの動かし方やスカルプのアプリケーションの図など沢山図を書きます。方眼紙のような罫線が入っているほうがすっきりと見やすいです。

・ペンは4色セットで消せるタイプ
黒・赤・青の3色は必須、できれば緑など合計4色がおススメです。大事な個所は赤、疑問点は青など自分でルールを決めるのもいいですね。

イクステンションを習うときなどは「正面・サイド・先端」「1・2・3ボールのアプリケーション」など、3工程を図で説明することが多いです。
よって、文字を書く黒と、プラス3色がセットで1本になったものがおすすめです。消せるインクは、いちいち消しゴムに持ち替えなくてよいので楽ですよ!

2.デモをちゃんと見る

先生の技術デモンストレーションを見る際、例えばアートならつい先生の描く筆先の作品だけに視線が集中してしまいがちです。それ以外に見なければいけない技術ポイントをご紹介します!

・利き手がどうなっているか
道具を持つ手(右利きなら右手)が、道具をどの位置でもっているか、どんな角度で使っているか、どんな強さで当てているかを確認しましょう。
どのように道具を持っているかをまずは把握することが大切です。

・反対側の手がどうなっているか
ネイルはお客様の手を持っての施術になります。支えの手(右利きなら左手)の動きも確認しましょう。お客様の指をどの位置で持っているか、スキンダウンはどのように行っているか、右手の受け止め方などが重要になってきます。

その他、全体の姿勢やテーブルからの距離の取り方など、1方向からだけでなく色々な方向からや、少し離れた場所から見てみてください。

3.写真や動画を活用

現在はスマホで写真や動画が撮影できる時代です。これらを有効につかいましょう。
まずはスマホに「ネイルスクールフォルダ」を作って下さい。そして練習作品はたとえキレイにできてなくても毎回写真に収めていきます。

次回おなじものを練習した時、必ず前回と比べてみてどこが改善されたかを確認する→次に生かす、というように自身の技術の成長記録として使用しましょう。
生徒さんによっては毎回インスタやブログにアップして外部の人からの「いいね」を励みに頑張っている方もたくさんいらっしゃいますよ!

ネイルスクールの先生の作品を参考資料として撮影する場合は、必ず許可を取ってから撮影するのがマナーです、くれぐれもお忘れなく。

さいごに、1度で理解できなくてもいい

スポーツの場合、例えばテニスなら一度素振りをしただけですぐに試合に出られるわけがありません。
ネイルも同じで、まずは仕上がりがキレイでなくてもいいので最初は正しく道具を持ってキレイな姿勢で行うことから初めて下さい。

それが出来るようになったら仕上がりにこだわってみる、それができたらスピードアップする、というように段階を踏んでいくことが上達のカギです。

数回やっただけで、きれいにできずあきらめてしまう方がいらっしゃいますが、プロのネイリスト達は何十~何百時間という練習時間を費やして技術を身に着けています。

習い始めの生徒さんは、新たな技術にとまどうこともあるかもしれませんが、回数を重ねていくうちに先生の言っていることが必ず理解できる日が来ます。最初は焦らなくていいので、まずは回数を練習しましょう!

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