まるで宇宙人?新人ネイリスト教育の悩み

ネイルサロンで働いている、もしくは経営していると売り上げの問題以外に「人の問題」に直面します。採用した新人ネイリストをサロンワークができるように教育をするのは大体サロンの店長さんや先輩ネイリストです。

しかし、この「新人ネイリスト」の研修に頭を悩ませている方は少なくありません。一生懸命教えても、「先輩が怖いからやめます」なんて言われたら泣きたくなってしまいますよね。

新人との対人関係に疲れてベテランネイリストが退職したなんてトラブルもあるんですよ!
今回は、サロンで生かせる新人ネイリストの教育方法や起こりえるトラブルについてお話ししましょう!

新人が入ってくるタイミング

ネイルサロンの採用時期は一般企業の採用のように「4月入社」などと厳密に決まっていないことが多いです。

大手サロンの場合は新規店舗出店に伴い大量採用をすることが多く、小規模サロンの場合はすでにいたスタッフの産休や退職にともない欠員補充で若干名採用ということが多いです。

新人教育をまかされるのはどんな人?

ジェルネイルを激安で提供しているような多店舗展開サロンの場合、サロンが忙しいので現場で手取り足取り教えることができません。

技術研修と称して運営会社の事務所などに人材を集め一斉に研修を行うことがほとんどです。この場合、新人教育を担当するのは本部の研修専門ネイリストが勤めることが多いです。

対して、1店舗~数店舗で運営している小規模ネイルサロンの場合、店舗ごとで採用していることが多いです。新人教育もそのサロンの店長をはじめ在籍スタッフ全員で分担し、サロンワークを一緒にしながら教えてもらうということが多いです。

新人教育のストレスや悩みって?

新人教育をしているネイリストに多い悩みを挙げてみました。

・「年齢の差」
育った世代が違いすぎて、言葉づかいや礼儀など若い新人が宇宙人のように感じてしまう。

・「価値観の差」
親切丁寧に教えているつもりが、「細かい」「口うるさい」と思われてしまう。

・「性格の不一致」
特に何もなくても人間として苦手意識を感じてしまう。

・「仕事に対しての意識の差」
責任や意欲を持って仕事に取り組んでいるのに、お金さえもらっていればいいやという人の勤務態度を見るとモヤモヤしてしまう。

などが挙げられます。あてはまるものはありましたでしょうか?

新人教育に悩むのは小規模サロンスタッフに多い

先述した大手サロンのように研修場所と働く場所が分かれている場合は現場のネイリストにはあまり影響がありません。

しかし小規模サロンの場合、研修場所と働く場所が同じサロンになります。スタッフひとりひとりが新人教育に関わる時間が多くなります。

一見すると大手の集団研修よりも手取り足取り教えてもらえて良さそうに見えますが、当事者からするとストレスを抱えてしまう事もあるのです。

どんな新人が多い?

ひとくちに新人と言っても若い子だけではなく、以下のような採用区分があります。
それぞれにおいて対応の仕方が変わってくるため、新人教育担当者はそれを理解して指導する必要があります。

新卒者

専門学校や大学などを卒業して春に入ってくる人達です。主に18歳~22歳くらいの若い子たちです。社会人経験がまだないため、言葉遣いや礼儀作法などなってない場合があったり学生気分が抜けきれていません。

新卒者たちには、業務以外にサロンワークで働くすがたを通して社会人としてのこころがまえや責任感なども教える必要があります。

転職者

すでに別業種で働いており、ネイリストとしては新人で採用された方です。年齢層は幅広く、社会人経験やビジネススキルが高い方だったりします。

転職者を教える際には、自分が知らない分野については敬意を表しつつネイルについては自分が教える立場ということを線引き、お互いに足りないものを吸収し合える関係を構築できると理想ですね。

その他

出産等で就業のブランクがあったり、扶養の範囲内でパートとして働きたいという方です。土日NG・遅番NGなど勤務形態に制約があり他のスタッフから不満を持たれてしまうことが多いです。

またブランクが長いと社会人勘が鈍ってしまっている場合もあります。しかしこのような方は、人生経験の豊富さから気配りや落ち着きなどを兼ね備えておりいざという時に頼りになる存在だったりします。

不安に思っているところをフォローしつつ、たとえ時短だったとしても他スタッフと同様の責任感で仕事をしていくというスタンスを示しましょう。

店長の悩み

サロンワークをし、店舗管理を行い、スタッフ指導と新人指導を行う・・という、一番大変な状況なのが店長職です。やりがいもありますが、常にいっぱいいっぱいの状況なのではないでしょうか?

新人教育でストレスをかかえてしまう店長は、他業務も全て抱え込んでしまおうとする家事目な方に多いです。こういった方は思い切って他の人を頼りましょう!

サロンコンセプトや理念の説明、技術試験のチェックなど「店長でないとできないこと」のみを担当し、そのほかの業務は他スタッフに「あなたのことを信頼してお願いしているのよ」と仕事をどんどんまかせましょう。

そうすることで新人教育だけでなく、次世代の店長教育の両方を行うことができます。

先輩ネイリストの悩み

昨今の一般企業では新入社員に数年上の先輩を付けて指導や教育に当たるという「メンター制度」というものを導入しています。小規模ネイルサロンの場合もメンター制度のように、少し上の先輩が主に指導にあたるケースが多いです。

先輩ネイリストは自分の技術練習に加え、新人の教育も行わなければなりません。業務後疲れているのに新人の練習モデルになることもあるでしょう。

上司と新人の板挟みになり一番つらい立場なのではないでしょうか。「なんで私が教えなきゃならないの」と思った時に思い出して欲しいことがあります。

誰かを育てるという経験は中々できることではありません。教えることを通じて自分もネイリストとして成長できるチャンスだと思ってください!

今は大変でもあと数年たってもうワンランクアップしたとき、ネイリスト人生にとって貴重な経験となるはずです。

まとめ

ネイルサロンは技術を売る店ではありますが、実際担当するネイリストの魅力によるところが大きいのです。新人がしっかりと教育されている店はサロンとしてもまとまっていて信頼できる印象があります。

そのためには店長をはじめ担当する先輩スタッフ全員が指導しやすい環境づくりを予め整えておかなければなりません。具体的にいうと新人教育マニュアルの運用や、役職に応じての役割分担などです。

その日出勤した人が教える、のようにいきあたりばったりに指導をしてしまうと新人スタッフが不安に感じるだけでなく、サロン自体の信頼をそこね、最悪「退職」ということになってしまいます。

ときには「嫌われる勇気」も必要です。「辞められて欲しくないから」と遠慮するのではなく、必要に応じてきちんと指導することも必要です。

サロンワークに忙殺されていると、ネイルの技術以外の学びをおろそかにしてしまいがちです。ビジネス書などにも多数、新人教育の指南本などが出ていますので、是非参考にされてみてください。

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