「大人の保健室番外編㉔」身近に潜むO157 等の食中毒。仕組みを知って未然に防ぐ!

よく言われていることですが「健康管理も仕事の一つ」。お客様と接するネイリストさんなら、なおさら健康管理は大切になってきますよね。特に下痢や嘔吐を伴う食中毒は、お仕事に支障が出るだけではなく、場合によってはお客様にも影響が出る事も。今回は、最近ニュースでも話題になっているO157などの食中毒についてお話しさせて頂きますね。

そもそもなぜ食中毒は起こるのか?

「食中毒」なんて自分には関係ない…もしかするとそう思っている方も多いかもしれません。でも、自分では気をつけていても、ニュースでも話題になっているように、外食やお惣菜などから引き起こされるような場合もありますから、これは人事ではありません。

食中毒は食品中に増えた細菌に感染しておこる場合と、増殖した細菌が出す毒素によって起こる場合があります。感染型の食中毒菌の代表例としては、カンピロバクターやO157。

毒素型の代表例としては黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌があります。難しい言葉ですが、なんとなく耳にした菌もあるのではないでしょうか?

感染型の場合はしっかりと加熱することで食中毒予防になりますが、毒素型の場合は加熱をしても毒素はなくならない為、細菌を増殖させないことが大切になってきます。これらは、少量で感染するものもあれば、ある程度の数まで増えないと食中毒にならないものまで様々です。

また、食中毒菌で汚染された食品を食べたとしても、症状の出方は人によって様々で、健康な大人であれば少しの下痢ですんでしまう事も、小さなお子さんや、お年寄り、免疫力が下がった方などは時にして重症化してしまう場合もあるんです。

食中毒が起こりやすい時期

食中毒といえば真夏のイメージでしょうか?でも残念ながら食中毒はどんな時期でも起こる可能性があるんです。夏が過ぎてしまえば、食中毒の発生件数は下がると思われがちですが、特に食中毒の発生が多くなるのが6月~10月前半にかけてで、中には9月の発生件数が最も多いという統計データーもあります。

9月と言え、まだまだ暑い日が続き、日中の気温は30℃近くまで上がる日も少なくはありません。台風や秋の長雨の影響もあり、湿度が高い日が続くこともあります。これらの要素を見ると、まだまだ9月は微生物が増殖する条件がしっかり揃った季節になります。

この時期は気候もよく外でも過ごしやすくなる日も増える為、お弁当を持ってお出かけしたり、運動会があったりと、外で長時間食べ物を保管する機会も増えるため、余計に食中毒が発生しやすくなるのではないかと思われます。

家庭で出来る食中毒対策

では、家庭で食中毒にならないように気を付けるべきことはなんなのでしょうか?あげだせばキリがありませんが、いくつかポイントをお伝えさせて頂きますね。

・肉類はしっかり中まで火を通す(75度以上に1分以上)

・肉類の調理につかった包丁、まな板はしっかりと洗ってから、次の調理に使う。
※その際、熱湯をかけておくとさらに予防効果が高まる。

・肉のドリップが他の食品にかからないように気を付ける

・食品を長時間、常温で放置しない

・土のついた野菜類はしっかりと泥を落としてから調理に使う

・味がかわっているもの、臭いがかわっているものは食べない

・おにぎりは素手でにぎらない

・お弁当をもって出かける際も、出来るだけ保冷バックを利用する。

・しっかり手を洗って調理を行う

特に疲れがたまっている時、体力が落ちている時は、普段は大丈夫でも感染しやすくなっていますので注意がより必要です。

症状がある時の注意点

大人の場合、少々の下痢症状では病院にいかず自然に治るのを待っている事が多いですよね。ですから、食中毒だったのか?冷えなどからくる下痢だったのか?分からないままという事もあります。

また、先述したように健康な大人場合は、症状もさほどひどくなく食中毒かわからないまま下痢が治まってしまうということも多々あります。また、食中毒菌は症状が治まってからでも数週間排泄されるものもあるんです。

ですから、少しでも調子が悪いときには油断しないことも大事になってきます。

可能であれば、酷い下痢の症状がある際は出来る限り調理をしない、若しくは調理をする際は念入りに手を洗ってから調理を行う事をお勧めしています。

また、下痢が続いた後はしばらくトイレの後や調理前の手洗いは入念に行いましょう。もちろん、お客様にお茶等をお出しする前も手をきちんと洗う事を忘れないでくださいね。

なお、むやみやたらに除菌スプレーなどを使うことは、あまりお勧めしていませんが、下痢症状がある時は、消毒石鹸や手洗い後に消毒液を使ったりして、周りに菌を移さないように注意してみてください。

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