ネイルを勉強する方であれば、自分のお気に入りのネイルサロンは少なからずあるものですし、そこでの体験がネイリストを目指すきっかけになることも珍しくありません。そんな憧れのネイルサロンとしてよく名前のあがるのが、東京を中心に、トータルビューティーを提供されてる人気サロン「AFLOAT」。
今回お話をお伺いしたのは、この「AFLOAT」の運営するネイル専門学校、「アフロートネイルスクール」です。人気ネイルサロンの直営専門学校の様子はやはり気になります。ネイル講師責任者をされている竹井萌さんに、ご自身の体験談も含め、実際スクールで大事にされている教育方針や、実際の生徒さんたちの様子など幅広くお聞きしてきました。
スクールの主な特徴
- JNA認定校
- フリータイム制あり
- 少人数制あり
- 検定合格保証
- 教材,材料貸出し
- 託児所完備
- 就職サポート
- 独立,開業支援
- サロン併設
- スクール寮あり
竹井さんは、異業種から転職されてネイル業界へ入ったとお聞きしていますが、そのきっかけとはどのようなものだったのでしょうか。
高校卒業後、ブライダルの専門学校を卒業し、ブライダルの仕事についていました。ただ、美容業界への憧れや夢も捨てきれなかったんです。ネイル業界へ入ったのは、もともと好きだったこともありますが、2年間は専門学校に通わなければいけない美容師さんなどと比べ、ネイルスクールへ通えば、最短半年で資格取得を目指すことができ、努力次第ですぐに働くこともできる点も大きな魅力でした。
一般的なネイルスクールではなく、職業訓練校を卒業されていらっしゃいますが、そこを選んだのはどのような理由だったのですか。
とにかく、早くネイリストとして働きたかったからなんです。ネイルの授業に関しては、ネイリスト検定3級とジェルネイルといった内容だったので、一般的なネイルスクールとあまり変わらないと思いますが、職業訓練校は主に求職者を対象としており、短期間での転職も可能になると考え、選びました。
先を見据えて、職業訓練校を選び、ネイリストとして働くまでに至ったということですね。サロン就職後のキャリアについて教えてください。
ネイリストとして働き始めた当時、色々なサロンでの経験を積みたいと考えていたので、正社員ではなく、あえてアルバイトとして働き、ネイルサロンを2つ掛け持ちする生活を続けました。
ネイルサロンと一口にいっても店舗によって雰囲気や客層、施術内容が異なるんです。
私が勤務していたのは、昼間営業のサロンと、繁華街にあるような夜間需要のあるネイルサロンでしたが、必要とされる技術や接客が全然違っていたので、いい勉強になりましたね。
ある程度経験を積んだ頃、当時働いていたサロンで指導係を任され、サロン業務と兼任して新人教育を始めたことが今につながっています。
指導係として働く中で気づいたことや、今に繋がる経験などを教えてください。
ネイリストの検定内容と、サロンワークで必要とされる技術が違うことは最初だいたいの新人の子がぶつかる壁です。ひとつ技術を習得するごとに褒めてもらえたスクール時代とは一転し、サロン勤務が始まった途端、その資格が実践としては役立たないこともあるわけですから。
接客できる技術がない分、注意・指導することばかりになるので、その分、モチベーション管理は当時も一番意識していました。教え方のコツは、このころに自然と習得した部分もあります。
たとえば、指導していく中でも、一人一人個性が違い、成長スピードが異なるのが常。生徒に合わせての指導が必要なんですよね。現在もこの時の経験は生きていて、理論型、手を動かしながら体で覚えるタイプ、図で説明して覚えるタイプなどさまざまな個性を見極めつつ、できる限り1対1で教えています。
また、時にレベルの違いをいい意味で授業に生かすことも。現在の授業では教室内に、3級〜1級など様々な資格を目指す生徒さんが混ざっていますが、モデル練習をする際は、あえて目指す資格が異なる生徒同士でモデルを組ませます。そうすることで、上を目指す子は、手順を覚えられますし、逆に上級の子は、教えることで手順を再確認し、自分の技術にすることができますよね。
卒業後にサロン勤務を希望している生徒さんたちには、私の経験談を踏まえてサロンで必要となる技術についても伝えるようにし、なるべく就職後、スクールで習ったこととのギャップがないようにしてあげたいという思いも強いです。
サロン勤務時代の指導係としての経験が今に生きているということですが、本格的に講師への道を目指したのはいつ頃からですか?
25歳くらいの時なんですが、「将来何をしていきたいか」を考えるタイミングがあったんです。女性はおそらくこのくらいの年齢で結婚や出産について思うことがあって、立ち止まる時期なのかな。
その時思ったのが、一生雇われながらネイリストをするわけにもいかないなと。次に進む道として選んだのがネイル講師という仕事でした。
独立するという選択肢もありましたが、講師を選んだのには理由があります。ネイリストとして、お客様と月1回1〜2時間お話するのは、もちろん楽しかったのですが、指導係として働く中で、もっと長期的に生徒さんたちと関わり、一緒に成長を実感できることの喜びがそれを上回っていたんです。
就職先のスクールを探すにあたって、条件としていたのは、スクールとして独立していることと、認定校であるということでした。ネイルスクールの中には、サロンと併設されているところがありますが、その場合は、講師であってもサロン業務をメインとしていることが多いんです。でも私は、講師業のみに専念できる環境で働きたいと思っていたので、学校として独立して運営しているアフロートネイルスクールに就職を決めました。
実際このお仕事、いかがですか?
現在アフロートへ入学を希望される方は、最初3ヶ月ほどの短い期間で、3級取得を目指していくコースを選ぶ場合が多いのですが、検定が進んでいくうちに、2級,1級まで取得したい!と言ってくれたり、もう少しここで頑張りたいと言ってくれたときは本当に嬉しいですし、羽ばたいていく様子を見ると、本当にやりがいのある仕事だと感じつつ、毎日楽しく携わらせて頂いています。
竹井さんは2016年に入社され、翌年には、ネイル講師責任者に抜擢されたとお聞きしています!具体的にどのようなことに携わったのでしょうか。
大抜擢と言っていいのかはわかりませんが、就任するにあたって、「新しいことをどんどん取り入れて欲しい」と上司から言われていました。私自身も、ネイル業界で講師として働く中で、変えていきたいことや、取り組んでみたいことがありましたので、どんどん変えてきましたね。
具体的に取り組んだことは、まず、ネイル業界のトレンドに合わせたカリキュラムの変更です。ネイル業界はトレンドの移り変わりが早く、その情報を取り入れた内容の授業も必要になるんですが、なかなかフレキシブルに対応しきれないスクールも多いもの。もちろんベースはきちんと学んでもらいますが、情報や流行を知ること、学ぶことも必要だと思っています。
たとえば最近、アニメやキャラクターをネイルに描く通称「痛ネイル」の技術セミナーを新しく始めたのですが、とても人気があり開催数を徐々に増やしています。
また、アフロートはサロンが各地にありますので、その利点をうまく生かせるセミナーも開催しています。そのひとつが、サロンでお客様にご提案するデザインを生徒が手がける「サロンデザインセミナー」。やはり実際にお客様に施術されるものとなれば生徒のモチベーションにもつながりますね。
カリキュラム変更はスクールとしても大きな変化ですが、時代に合わせた講義は生徒さんからみても魅力的なものですね。
そう思っていただけていれば嬉しいですね。生徒が今求めていることをキャッチし続けて、本当に必要だと思える講座を引き続き開催し続けるのはひとつ、これからのスクールに求められているものだと思っています。
スクールとネイルサロンでは、やることも、求められているものも全く違う部分も多く、それは現場で痛いほど感じた事でもありましたから、その隙間を近づけたい、という想いが原動力でもあります。生徒に情報を聞くことも大事にしていますし、固定概念にはまらないフットワークの軽さを武器に、スクールで学ぶ領域をより広く、質の高いものにしていけたらベストですよね。
少し前は派手なスカルプが流行っていましたが、今は、またネイルの流行が変わってきていますよね。こういったトレンドをキャッチするだけでなく、発信することも大事なので、お世話になっているベテランの講師の方はもちろんですが、SNSで人気の講師の方にもセミナーを行っていただけるようにすることも考えています。
まだ準備段階ではありますが、今後も、新しいことはどんどん取り入れていけたらいいなと思っています。
アフロートネイルスクールの教室内の雰囲気はどのようなものですか?
クラスの雰囲気は、校舎によって異なりますが、私が在籍している新宿校は25歳前後の女性が多く、全体的に明るい雰囲気ですね。
授業中に相モデルを組むことがありますが、そういった場面で生徒さん同士がコミュニケーションをとっています。講義は少人数制ですし、みなさんそれぞれスクールへ通える曜日が決まっているので、自然と同じ曜日でだいたい同じメンバーが集まるんです。
だから、私の知らない間に生徒さん同士が仲良くなっていることがよくあるんですよね!一緒に帰っているところも見かけますよ。
生徒さんたちは、卒業後どのような進路へ進むのでしょうか。また就職の際に行なっているアドバイスはどんなことですか。
卒業後は、サロンへ就職する方がほとんどですね。それぞれ生徒さん自身が自分で働きたいサロンを見つけてきて、講師と面談を行います。
勤務先のサロン選びの際にアドバイスしていることは、「研修制度」についてです。働き方や研修制度はサロンごとに異なりますが、研修期間中にお給料が出ないサロンはあまりお勧めできません。研修とはいえ、ネイリストとしてお客様と接することになる以上、自分の行動に責任をもって働いて欲しいのです。
また、サロン業務となると、スクールで習ったことだけでは対応できないことが出てくるので、接客に入るまでにしっかり研修のあるサロンへの就職を薦めますね。
系列のサロンもあるということですが、そちらへ就職される場合もあるのでしょうか?
系列サロンへ就職する子もいますが、それはかなりの狭き門なんです。ですから、それぞれが自分で働きたいサロンを見つけて就職する場合がほとんどですね。全国にあるネイルサロン自体、個性がかなりあるので自分で働きたいサロンを見つけた方が就職後を考えても良いと思います。
就職以外の進路ですと、ホームサロンを開業される方もいますよ。主婦の方は家庭との両立を考え独立される方も多いですね。
サロン勤務からスクール講師とネイリストのキャリアを進めてきた竹井さんが思うスクール選びのポイントとはどのようなものですか?
スクール選びの基準は、自分がネイリストとしてどんな働き方をしたいかですね。個人で独立や開業を考えているのであれば、検定に特化しているスクールが良いですし、サロン勤務を希望しているのであれば、就職に必要な資格がきちんと取得できるかといったところです。
例えば、アフロートはアートに特化しているので、コンテストなど本格的にネイルアートの勉強したい方におすすめです。また姉妹校にキャリエールというスクールがあるのですが、そちらは大人向けの学科なので、基本的なケアを学びたいという場合におすすめです。
スクールにもサロンと同じように様々な特徴があるので、自分の将来をどうしていきたいかで選ぶのが一番いいですね。
講師という立場から見て、ネイリストを目指す際に取得しておいた方が良い資格はありますか?
そうですね、講師という立場になって尚更ネイリスト検定を取っておくことは大事だなと思うんです。講師になってからは生徒さんの就職の相談も受けるのですが、「検定を持っていないから落とされた」という話はよく聞きます。
採用基準はサロンによるとは思いますが、実力アピールのためだったり、判断材料としてネイリスト検定の資格を持っておくことは大切ですね。
私自身も、転職を考えた時、「経験を積んでいても検定がないから」と採用してもらえないという悔しい思いをし、そこで1級まで一気に取得したんです。
ただ、働くようになってから資格を取ろうと思っても、練習の時間を取るのが難しくなります。スクールにいる間になるべく資格を取っておくことをお勧めしますね。
最後に、ネイリストを目指す方や、転職で悩んでいる方にむけて、講師として生徒さんとコミュニケーションをとってきた経験から伝えられるアドバイスをお願いします。
ネイル業界は、足を踏み入れやすいというか、オープンな業界だと思っています。採用面接も私服で受ける場合がほとんどですし、スーツを着てこられると、少し驚かれてしまうような、そのくらいラフな業界だと思います。
だから、転職するかどうか迷っているくらいなら、思い切って飛び込んでみて欲しいんですよね。仮にダメだったとしても、その後で違う道を考えたらいいんです。他業種の就職や転職は、どちらかというと面接をたくさん受け、企業から選ばれるイメージがありますが、ネイル業界での就職活動は、自分で好きなサロンを選ぶ感覚に近いと思います。他にも、働く時間や給与、労働条件が交渉できる場合も多く、特に女性や主婦の方は働きやすい環境ではないでしょうか。
ですから、今迷っているというのであれば、まず行動してみることで、先が見えてくると思います。
新しいことをどんどん取り入れるなど、スクールをより魅力的にしていこうとする姿勢が買われ、ネイル講師責任者へは異例の若さでの大抜擢だったという竹井さん。常に生徒一人一人としっかりと向き合って指導に取りくみたいという姿勢が感じられるインタビューとなりました。
授業風景を見学させていただきましたが、生徒さん同士でもコミュニケーションを取り合い練習する場面が見受けられ、とても明るい雰囲気の中授業が行われていたのも印象的でした。
スクール基本情報 | |
---|---|
スクール名 | アフロートネイルスクール |
TEL | 0120-226-852 |
住所 | 東京都新宿区歌舞伎町2-46-3 西武新宿駅前ビル7F |
校数 | 全国6校 |
おすすめコース | 【ベーシックネイルコース】 受講費用:¥288,000(教材費:¥58,000) 授業時間:72時間 用途:趣味から資格取得も目指したい方向け 【プロフェッショナルネイルコース】 |
サイトURL | http://school-afloat.com/nail/ |
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